校長挨拶(学校だより「銀杏」第65号より)

〈オルセー スクール ミュージアムについて〉
創立110周年の記念事業第1弾として開催されました、オルセー スクール ミュージアム(5月17日~31日)は、保護者の皆様のお働きと、後援会、卒業生の皆様のお支えのもと、4000名を超えるお客様をお迎えすることができました。
中2の美術の授業で名画の模写が行われていることから、オルセー スクール ミュージアムの開催となったのですが、在校生にとっても、卒業生にとっても心に残る110周年となってほしいとの願いからでした。名画の鑑賞を通して、在校生・卒業生・PTA・後援会の方々と共に110周年を感謝し、女子聖学院とつながっていただき、また地域の方々にも開かれた学校として、女子聖学院を知っていただく機会となりました。
「絵画のガイドツアー」に手を挙げてくれた生徒は103名(中1~高Ⅲ)。絵画の歴史や見るポイントを説明しました。日を追うごとにもっと知りたい、もっと解説がしたいとの思いが増し、自ら意欲的に調べる姿へと成長していきました。原稿にたよらず、「自分のことば」での解説は見事なものでした。
また、国語、社会、英語等の授業とも連動し、音声ガイドの作成や、鑑賞文のプレゼンテーション、絵画についての創作物語等、生徒の豊かな発想、視点を見せてもらえたことを心から嬉しく思いました。
単なる絵画鑑賞に留まらず、生徒の興味関心、意欲、可能性を引き出す機会に恵まれたことをありがたく思います。
人は感動したときに、脳が活性化されるそうです。中でも名画の鑑賞は効果が高いと言われています。生徒たちの今後が楽しみです。
もう1つ嬉しかったこと、それは幅広い年齢の卒業生がたくさん帰ってきてくださったことです。
母校を懐かしみ、今の女子聖学院の教育を知っていただき、大事なものは変わっていないとの安心の声、そして応援の声をたくさん伺うことができました。その声を代表して、お手紙の一部をご紹介いたします。
《久しぶりに訪れました母校は、伝統のある懐かしい女子聖と、新しく地域にも開かれた学び舎としての女子聖という、明るく、温かく、心安らぐ場所でした。私にとりまして、女子聖で過ごした日々は、人生の支えとなるものと、生涯の友人を得られた、かけがえのない6年間でした。生活の一部となっていた毎日の礼拝と、聖書の言葉は、様々な選択をするときの判断基準になっています。学校に通うのは、ほぼそのためではないかと思われるほど楽しみだったコーラス部の活動は、大学進学、仕事、そして友と一緒に30年続いています発表会につながっております。
詰め込んだり、おしつけられたりするのではなく、自由で開放的で活発な校風だからこそ、自分で考え、悩み、壁にもぶつかり、それを破り、また友人とも意見を主張し合い、調和できたのだと思います。
恵まれた環境の中で、思春期の大切な6年間を過ごすことのできた幸せを、改めて感じております。》
生徒たちが、将来、このような思いを持ってもらえるように、今を預かる私たちは、女子聖学院の目指す教育、キリスト教を基盤とする女子教育という、女子聖学院のアイデンティティーの伝統を誇りとし、次の世代につなげてゆく決意を新たにした次第です。
最終日、夜8時、解説のために自主的に残ってくれていた3人の高校生は、凛とした制服姿で最後の解説をしてくれました。そこには、周りを囲んで見守る20名ほどの卒業生のあたたかいまなざしがありました。女子聖学院の薫りの中で育ったもの同士が一つとなり、未来に引き継がれていく、まことに女子聖学院らしい一場面でした。これをもって、創立110周年記念の第1弾を閉じさせていただきました。

〈今年度のスローガン〉
「Be a Messenger」 
語ることばを持つ人を育てます
女子聖学院の生徒は、それぞれに神さまから託されたものを言葉と姿で伝えるメッセンジャーであってほしいとの思いです。今年度はこのスローガンを掲げ、昨年来の3本柱の教育方針を継続してまいります。
1.共に生きる教育 
2.グローバルの時代に生きる教育 
3.自分の言葉で発信する教育

〈教育講演会のお知らせ〉
創立110周年の記念事業第2弾は「教育後援会」です。
 日時:7月20日(月)海の日
 講師:ルースジャーマン白石さん
 演題:世界に誇れる日本の美点 
~日本的なグローバル化を目指して~
私たちに勇気と自信を与えてくれる講演です。後日改めてお知らせいたしますが、どうぞお出かけください。

*第3弾は、創立記念礼拝です。詳しくは秋にお知らせいたします。

校長 田部井 道子

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