【校長ブログ くる朝ごとに】新しい年に向かって

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【校長ブログ くる朝ごとに】新しい年に向かって

校長ブログ

 12月22日のクリスマス礼拝をもって2学期が終了し、いよいよ2025年も残り少なくなってまいりました。一年を振り返り、新しい年を迎える準備をされている方も多くいるのではないでしょうか。
女子聖学院にとって、今年は創立120年という記念すべき年でした。また、中学2年生の宿泊行事「ecoキャンプ」やゼミ形式による高校探究の元年でもありました。

 いろいろなことがあったこの一年ですが、私にとって忘れることができない心温まる一コマがありました。それは、高校3年生の生徒、そしてその母親との面談での出来事です。私が母親に「お嬢様に将来期待することは何ですか」と問うと「娘は今のままで素晴らしいので、今の自分を大切にしてほしい」と答えられたのです。多くの場合、親は、私もそうでしたが、「しっかり勉強してほしい」「自分の満足する人生を歩んでほしい」と考えるものです。しかし、その母親は「娘は今のままで素晴らしい」と仰いました。私はその言葉に、あるべき親子の原点を見たような気がしました。そう言われた生徒は、自分の存在が確かに認められている、理解されている、愛されているという実感を持ったのではないでしょうか。その表情は嬉しそうで少し誇らしげに私には見えました。そして、なぜか私もとても嬉しく誇らしい気持ちになりました。

 嬉しいこと、喜ばしいことは大きな力と希望を与えてくれます。是非、今年を振り返り、嬉しかったこと喜ばしかったことを思い出してください。そこから新しい年に向かう力と希望が湧いてくると思います。