【探究】上智大学副学長 池田真教授による特別授業を実施しました

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【探究】上智大学副学長 池田真教授による特別授業を実施しました

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探究

本校の探究では、自分で問いを立て、調べ、考え、言葉にしていく過程を大切にしています。そこには、相手の考えを丁寧に受け取り、自分の思いを自分の言葉で返す「対話」の姿勢が欠かせません。女子聖学院が重視する「しなやかさ」は、この積み重ねの中でゆっくりと育まれていきます。

今回の特別授業は、英語分野の 「洋楽を通じて学ぶ奥深い英文法」ゼミを対象に行われました。このゼミでも、探究の学びに通じる姿勢を大切にし、文法事項を確認するだけではなく、自分の分析を言葉にし、仲間の視点を丁寧に聞き合う時間を重ねています。

日ごろのゼミ活動

このゼミでは、生徒が自分の好きな洋楽を一曲選び、その歌詞を文法や語彙の知識をもとに分析し、授業で発表します。発表者だけでなく、受講者全員が同じ曲を事前に読み込み、それぞれの分析を準備したうえで授業に臨みます。

授業では、同じ歌詞でも生徒によって見え方が異なり、その違いを落ち着いて共有することで学びが深まります。文法の復習にとどまらず、実際の歌詞の中で文法がどのように働いているのかを確かめる時間になっています。

池田教授をお迎えして

今回の特別授業では、上智大学副学長、文学部英文学科の池田真 教授にお越しいただき、「英文法の3側面と日常生活での活用」について学ぶ時間となりました。授業では、実際の音声を聞き取りながら、表現がどのような場面でどのように使われるのかを丁寧に確かめていきました。

生徒は、聞き取った内容をもとに用法の違いに気づき、場面による表現の変化を整理していました。普段のゼミで行っている歌詞分析とも通じる部分があり、文法の知識と実際の使われ方を結びつける理解が深まったようです。

受講した生徒たちの声

特別授業を受けた生徒たちは、英語の表現を場面ごとに選び直す必要性や、丁寧さの度合いが持つ意味に改めて気づいたようです。

普段の歌詞分析の学びと結びつけながら、自分の英語学習を見直すきっかけを得たという声が多く聞かれました。

M・Tさん
自分の英語学習を改めて見直す機会になりました。場面によって使い方が変わる語用について学び、今後の学習にも取り入れたいと思いました。普段触れない内容も知ることができ、貴重な時間でした。

C・Tさん
普段は歌詞を文法から分析し、和訳を作っています。今回の授業では、自然な場面での文法の働き方や頼み事をする時の丁寧な表現を学び、曖昧だった部分が理解できました。使ってはいけない表現も知ることができ、学びが広がりました。

J・Kさん
上智大学の先生から直接お話を聞ける機会をいただき、とても貴重な経験でした。「Will you〜」「Can you〜」「Could you〜」の違いを場面に合わせて学び、丁寧さの度合いが変わる理由がよく分かりました。これから英語を使う時に意識していきたいと思います。

Be a Messengerとして

「洋楽を通じて学ぶ奥深い英文法」ゼミでは、文法の意味と“使われ方”を丁寧に確かめることを通して、自分の考えを自分の言葉で伝え、仲間からの意見を受け取りながら理解を深めています。今回の特別授業は、その学びをさらに広げるものとなりました。

英語の表現は、状況や相手に応じて選び直す必要があります。その過程で生まれる気づきは、女子聖学院が大切にしている“しなやかさ”と深く結びついています。言葉を通して相手を尊重し、場に応じて自分のふるまいを整える経験が、日々の学びの中で確かに育っていきます。

これからも、生徒一人ひとりが賜物を磨き、他者との関わりの中で活かしていけるよう、探究の学びを丁寧に支えてまいります。