学院紹介

防災

震災や災害で亡くなられた方々、また被災された方々に心からご冥福とお見舞いを申し上げます。
本校ではこれらを教訓とし、2011年の東日本大震災のときの本校で対応した実際の記録をもとに、防災はどのようにあるべきかを生徒と教職員は一緒に考えてまいりました。

防災Q&Aについてご案内します。

震災ばかりでなく近頃では異常気象などが原因で様々な災害や事故が起きています。
女子聖は女子の学校として、どのような準備や対応をすればよいかを考えています。

地震がきても校舎は大丈夫ですか?

チャペル棟や本館は新しい建築規則で建てられたので安全です。
また、体育館の補強工事も完了しておりますのでばっちり大丈夫です。
震災のときは、慌てて外に避難することなく校舎内で安全の確保を行います。

本校は新建築基準法の建築物ですので、基礎工事もしっかりしており倒壊などの恐れは少ないものと考えられます。

高台にある本校は標高も24mあり、強固な地盤に位置しており、液状化の危険性はほとんどありません。
近くの荒川や隅田川が氾濫しても北区洪水ハザードマップによれば、水没する可能性は全くありません。

地震や津波で帰宅できないとき、冬でも学校に宿泊できますか?

校内に宿泊することも全く問題はありません。
生徒が3~4日間宿泊できる備蓄が準備してあります。

各教室で敷くマット(防虫、除菌されたもの)が準備されておりますし、寝袋(毛布としても利用)も生徒の数をそろえてあります。
また、冬に停電しても 大丈夫なように暖房(石油ストーブ等)もクラス分準備されており、快適に過ごすことができます。
ご家族と連絡がとれるまで、学校で生活します。

被災状況にもよりますが、本校では生徒達だけで帰宅させることは致しません。
従いまして、保護者(ご家族の方)のお迎えが必要です。

食事についても大丈夫です。

本校では家庭科の先生が本校の庭にすでにある、オリーブや梅、夏みかん、各種ハーブ等様々な果実を調理して食事に飽きないように工夫するサバイバル調理法の研究を行っております。
これは、飽きてしまう非常食に変化を与え、食欲を持たせるために工夫しているもので、本校ならではの特徴といえるでしょう。

普段学校では火災などの防災について学習や訓練はしていますか?

4月には防災心得や避難訓練があります。

女子聖では、4月初めに全校で「防災心得」の時間がもたれます。
その時に、「学校の地震及び原発事故について」というテキストや、女子聖オリジナルの防災地図を使いながら、どのように行動すればよいのか、について考える時間があります。

消防設備関連と消火器関連
本校では設備関連を徹底的に熟知することで、被災した時でもすぐに自分たちで復旧できるようにしております。

防災について生徒達でできることはありますか?

生徒会活動のメンバーとして防災委員会があります。
そこでは、学校や通学途中で被災した際にどのようにすべきかについての話し合いが定期的に持たれています。

訓練の一つとして、お互いの安全を確認し合うためにバディーシステムを利用しております。
お友達としっかり手をつないでアイコンタクトを取りながら、お互いの安全を確認し合います。

バディの考え方は、ライフセーバーやファーストエイドを実施する方の基本的な考えです。
しかし、これも訓練されていないといざというときなかなか自発的にできるものではありません。
本校では体育やその他の校外活動の際の出欠点呼などに利用しております。
回りが暗かったり、うるさかったり、人混みが多かったり等、取り巻く環境が悪いときにより効力を発揮します。

自分の命は自分で守るを合言葉に、学校の備蓄以外に自分のロッカーに500mLの飲み物2本と保存食を準備しています。
本校の指導方針として、自分の命は自分で守るということを念頭に指導しております。
そうすることでどのような災害にも対応できる生徒達を育てたいと願っております。
防災委員会では生徒の帰宅についても考えています。
ケガや病気のとき保健室は大丈夫ですか? 薬や応急処置の用具は揃っていますか?

被災しますと医薬品が不足しがちですが、女子聖では各学年の医薬品がそろえてあります。
また、自家発電の電気は保健室や医務室を優先的に送電するようにしております。

被災の際は外傷による治療だけでなく、メンタルな面についても対応できるようにしております。
自分の心を落ち着かせるように自立訓練をするときもあります。

学校の設備は大丈夫ですか?

震災で心配なのは電気と水だと思われますが、女子聖には校舎内で発電できる機械や、大量の水を貯えることができる場所が備えられています。その上、防災用の井戸(深さ200m)も設置されており、とても綺麗な水をくみ上げることができます。

電源の確保
女子聖には大型自家発電機1台、中型自家発電機1台、小型自家発電機4台(ガソリン用2台とガス要台)が準備されています。この発電機を適切に利用することで、学校の電気をまかなうことができます。
水の確保

震災では飲料水よりもお手洗いに水の確保が重要
お手洗いの水(雑用水)は本校の地下には貯水槽があり、水を常時約250トン(250000L)貯水できます。また、2014年度に井戸(200m)をほりました。とてもきれいな水が出ています。

雑用水流れの制御
お手洗い1回に利用する水は11L(リットル)ですから、生徒数1000名と考えると、約22回利用できる水量です。

女性や子供達を優先的に受け入れるとはどのような理由からですか?

被災された方々に直接お話しを伺うと、避難所ではプライバシーを守ることが難しく、着替えや授乳の際にとても苦労されたそうです。そのようなことから本校では、女性を優先的に受け入れられるように準備しております。

女子の学校ですので施設や設備は女性用なのです。
また、隣接には男子校(聖学院)もありますので、女子聖では女性や子供たちを優先する避難所としての設営を考えております。

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