【Explore Interests】美術館で学芸員の職業体験をしよう!

「Explore Interests~見知らぬ世界へ、小さな旅をしよう」は、女子聖の先生と生徒が一緒に「特別なお出かけ」をするプログラムです。普段は目にしないものや、普段はお会いしないような方と出会うことで、新しい世界が広がることでしょう!



「エクスプロア・インテレスツ」の企画で、高校2年生3名で、練馬区立美術館に学芸員の職業体験にうかがいました。
まず、朝礼に参加させていただき、緊張しながら挨拶をした後、美術品の収蔵庫の見学へ。
鉄筋の建物であるけれど、美術品の湿度管理のためこの部屋だけ木造になっていることや、美術品を収集・調査する際の体験談などをうかがいました。さらに、月初めということで毛髪湿度計の用紙交換もさせていただき、先月の湿度が一定に保たれていることも確認できました。
美術品の搬入作業の様子を見学しながら、搬入の際の注意点をうかがったり、資料室で本の奥付や資料の見方の勉強をしたりもしました。

次に、「生誕100年 朝倉摂展」が開催されている展示室へ移動。
この展覧会は、彫刻家・朝倉文夫の長女で、画家・舞台美術家として活躍した朝倉摂の全貌に迫る回顧展です。
展示室内では、絵画やその説明プレートを見やすい高さに揃えて展示していることや、ライトの色や明るさを美術品に合わせて調整していることなど、展示の仕方の工夫をうかがいました。
また、展覧会を開催するまでに、企画、美術品を借りるための交渉、照明・写真などの業者との打ち合わせ、図録の作成、広報など、学芸員の仕事が非常に多岐にわたることもうかがいました。一つの展覧会が、多くの方々との関わりの中で出来上がっていることを知り、生徒たちは驚いている様子でした。

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資料室で、本の奥付の見方を勉強 展示の仕方をうかがった後、自由鑑賞
いよいよ職業体験です。
まず、受付と、展示室の監視員をさせていただきました。
その際、「お客様が来館したら大きな声で挨拶をし、心から楽しんでもらえるよう丁寧に対応すること」や、「美術品やお客様、また自分以外のポジションも見て、何かあればすばやく冷静に対応すること」などを教えていただき、館内スタッフの重要さを学ぶことができました。
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受付スタッフ体験 展示室の監視員体験
その後、裏側の仕事として、郵便物の仕分けと、全国の美術館から送られてきた数多くの展覧会ポスターの中から3枚を選び、その掲示をさせていただきました。ポスターを選ぶ際は、なるべくさまざまなジャンルにすると良いことや、現在掲示されているポスターとの色のバランスも考えることを教えていただき、配色の勉強にもなりました。
最後に、美術館の収蔵品を知ることと色彩の勉強を兼ねて、収蔵品の写真カードの中から好きなものを数枚選び、コラージュのように組み合わせて絵を描く体験をしました。最初はどうするか戸惑っていた様子でしたが、次第に美術品の魅力に惹きこまれ、素敵な絵を完成させていました。

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全国の美術館から送られてきたポスターの中から、掲示するものを検討 ポスターを美術館の入り口近くの廊下に掲示
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美しい収蔵品カードを楽しみながら、コラージュ絵を描きました
展覧会もじっくり鑑賞させていただき、生徒にとって大変貴重な1日になりました。
この体験によって、次に美術館を訪問した際に鑑賞の仕方が変わるだけでなく、日々の生活の中で、人や社会と関わり方を改めて考えてみることへ繋がることを期待します。

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